岐阜車体工業株式会社様|採光ブラインド「アカリナ」|自然光を活用して節電&快適|株式会社あかりカンパニー

お客様インタビューINTERVIEW

岐阜車体工業株式会社様

「そういえば暑くない。エアコンの設定温度を下げなくても快適に」

岐阜車体工業株式会社様(以下、岐阜車体工業様)に、弊社の採光ブラインド アカリナ コントラクト※(以下、アカリナC)を導入いただきました。

人事・総務部 総務室 松原千紘(まつばらちひろ)様に、企業としての特長や、アカリナC導入の背景・実際に使用した感想などを、営業担当の新家(にいのみ)がお伺いしました。

まず、岐阜車体工業様についてご紹介いたします。

■ 会社紹介 ■
岐阜車体工業は、トヨタ「ハイエース」シリーズを中心に、ボデー・塗装および部品の製造から組立てまでを担う完成車メーカーです。製品は世界に輸出されており、その品質と生産技術は国内外で高く評価されています。
また、高品質な大型車体を、コンパクトなラインで効率的に製造する「スリム・シンプル・ストロング」な工場づくりを掲げ、オールトヨタでもトップクラスの品質レベルを長年にわたって維持しています。
「お客様第一、社会への貢献、人間尊重」を基本理念に、社員の働きやすさや地域社会との共生にも力を入れ、持続可能な社会の実現を目指しています。

■ 所在地 ■
本社:〒509-0192 岐阜県各務原市鵜沼三ツ池町6-455

Q:岐阜車体工業様の特長やユニークな点などがあればお聞かせください。

松原様:私たちの会社は、岐阜県内で唯一のトヨタ系完成車メーカーです。トヨタの完成車工場は日本全国に16工場ありますが、その16工場を対象とした品質向上活動表彰で、当社は8年連続で“品質総合賞”を受賞しています。これは、トヨタの車を製造するすべての工場の中で品質ナンバーワンと評価されたことを意味します。

製造車種の主力は「ハイエース」ですが、それをベースとした「ハイメディック(救急車)」や「コースター(マイクロバス)」の生産も行っています。ハイメディックは、ハイエースのスーパーロング・ハイルーフよりもさらに背の高い特別仕様のハイエースをベースにした救急車で、年間約500台程度しか製造されないレアな車両です。
赤色灯(ビーコン)やストレッチャーなどの装備は後工程の専門業者によって取り付けられますが、そこまでの工程を弊社で生産しています。

新家:コースターについて、もう少し詳しく教えていただけますか?

松原様:幼稚園バスとして使われているケースが多いです。車の後ろをよく見ていただくと“COASTER”って書いてあるものを見つけられると思います。
あとは送迎バスなどでもよく使われています。実は自分たちの身近な乗り物を作っている工場なんだということが伝わると嬉しいですね。

新家:そうなんですね。今まであまり意識して見たことがなかったので、これから気にしてみます。
働き方や福利厚生の面で、何か特長的な取り組みがあれば教えてください。

弊社の特色として、福利厚生面で働きやすい環境づくりを推進しています。社員食堂は「体と気持ちが元気になる食堂」をテーマに、明るく開放的な空間と充実した設備が整っています。会社から昼食代の50%補助があり、栄養バランスのとれた食事をリーズナブルに楽しめます。

さらに、夜勤や早朝勤務の従業員にも対応できるよう、出勤前や退勤後に利用できる朝食・夕食の提供を昨年から導入しました。このように、多様な勤務形態に対応した柔軟な食事環境の整備は、現場で働く社員の心身の健康を支える重要な取り組みだと考えています。

新家:家で食べなくても、ここで1日3食全てまかなえますね。

松原様:はい。従業員は勤務前・勤務中・勤務後を問わず社内の食堂を利用することができます。メニューもとても豊富で、定番の定食や丼もののほか、「グラムデリ」というビュッフェ形式でおかずを自由に選んで、重さに応じて精算するコーナーが設けられています。また、「思いやりメニュー」と呼ばれる減塩・低脂質・1日分の野菜が摂れる健康志向のメニューも登場します。

そのほか、毎年ハッピーフェスティバルというお祭りイベントを開催しています。有名なお笑い芸人さんを呼んで、従業員とそのご家族、そして地域の皆さまへの感謝の気持ちや利益の還元の意味を込めた大規模なイベントです。
さらに年に一度、労働組合と共同でイベントを開催しています。最近はeスポーツを取り入れた大会が増えており、ビームサーベルのような機器を使ったチャンバラ対戦などで大変盛り上がります。七夕やクリスマスには抽選会が開かれ、こちらも従業員に好評です。

地域貢献にも力を入れており、近隣の小学5年生を対象に、社会科の授業の一環で工場見学を受け入れています。日頃から弊社近くの横断歩道での旗振り当番や、毎月の清掃活動を行い、地域の子どもたちの見守りや環境美化に取り組んでいます。
また、各務原市の道路・河川・公園に花を植える「パークレンジャー」に参加するなど、地域に根ざしたボランティア活動を大切にしています。

スポーツ支援では、ホッケーの「岐阜朝日クラブ」、サッカーの「FC岐阜」、バスケの「岐阜スゥープス」、ホッケーの「岐阜朝日クラブ」といった地元チームの応援も行っています。

Q:省エネ、CO2削減、環境への取り組みについて実践されていることがあればお聞かせください。

松原様:私たちは、環境保全が人類共通の重要課題であることを強く認識し、地域社会から地球規模に至るまでの環境の保全を目指して活動しています。そのため、通常の予算とは別に、省エネ推進のために別予算を設けています。

まず、工場や事務所の屋根には、設置基準をクリアした全ての場所に太陽光パネルを設置し、各工場の電力として利用しています。
購入する電力は、2025年1月より中部電力の「Greenでんき」を導入して、再生可能エネルギー100%の電力へ切り替えました。通常の電力よりコストは上がるものの、脱炭素社会の実現に向けた責任ある選択として導入を決断しています。CO₂削減に向けた中長期目標として、2025年・2030年・2035年の各年に達成目標を設定し、2035年にはカーボンニュートラルを実現することを目指しています。

設備更新時には、省エネや環境配慮につながるような革新技術(先端技術)を取り入れたものを積極的に導入しています。塗装工場の改装で具体例をあげると、ドライブースの全量リサイクル空調、IX塗装(CO₂削減、塗料使用量の低減などのメリットを持つ塗装方式)、ボイラーのヒートポンプ化などです。

また、森林保全活動にも力を入れており、岐阜県白川町では町と協働で「岐阜車体の森」という森林づくりプロジェクトを進めています。活動内容は、間伐・下草刈り・植樹といった森林整備に加え、シイタケの菌打ち・巣箱づくり・カブトムシの飼育など多岐にわたります。年4回の定期活動に加えて親子参加型のイベントも開催しており、森づくりを通じた地域交流や環境教育の場にもなっています。つい最近、準絶滅危惧種であるヒダサンショウウオが見つかり、今後これらを保全していくという新たな目標もできました。

Q:働きやすい環境づくりへの取り組みがございましたらお聞かせください。

松原様:弊社ではダイバーシティ推進や女性活躍、仕事と家庭の両立支援、高齢者や障がい者の活躍、外国人雇用など、あらゆる人が働きやすい職場づくりに力を入れています。中でも、まず取り組んでいるのが女性が働きやすい職場環境の整備です。工場というと「力仕事」「男性中心」というイメージが根強くありますが、そういった固定観念を払拭したいと考えています。最近では女性の管理職・監督職・ライン責任者も増え、育児などで一時離職された方が復帰しやすいよう、小学6年生までの子どもを持つ従業員は時短勤務の選択ができるなど、柔軟な働き方を推進しています。

そして、私たちは「親子3世代にわたり働ける職場」を目指しています。10〜20代の若者と、その親世代、さらにその親のシニア世代でまで、それぞれの体力や状況に応じた働き方を支援しています。その一環として導入しているのが「やさしい工程」という考え方です。これは、無理な体勢や力を使わず、誰でも作業しやすい環境をつくる取り組みです。たとえば、車両下部の確認作業では可動式の椅子のような器具を導入し負担を軽減したほか、身長に応じて部品台車の高さを調整できる仕組みも採用しています。こうした改善は、現場の従業員が自ら考え、工夫しながら進めている点が特長です。

最近できた工場では、ユニバーサルデザインを意識して通路幅を広めに確保したり、部品棚の位置も低めに設定されています。自販機のボタンの高さも通常より低めで、多目的トイレも完備しています。

また、私たちは一般的な「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の5S活動を行動の基本とし、全社で徹底しています。さらに、弊社には独自の「シン・5S」というものがあります。
これは「爽快・色彩・静穏・振動・臭気」を表しています。心身が爽快である・パッと見て分かり易いなど、五感の感性を改善に織り込むことで、さらに居心地の良い職場へと環境改善を目指しています。

Q:アカリナCと出会ったきっかけをお聞かせください。

松原様:ちょうど「ブラインドを新しくしようか」という話が出ていたタイミングで、販売店の方が営業に来られてアカリナをご紹介いただいたのが最初のきっかけです。

新家:どのように紹介されましたか?

松原様:「このブラインドは閉めると明るくなるんですよ。暑さも抑えられるんですよ」といった説明を受けました。

新家:それを聞いた時にどう思われましたか?

松原様:「ブラインドでしょ?閉めたら暗くなるし、暑さを抑えるって?」と思いました(笑)
でも販売店さんが「とりあえずサンプルをお持ちするので、試してみてください」と言われたので、実際に試してみたところ、部屋が明るくなったうえに遮熱効果も体感できたんです。それが導入の決め手になりました。

それまでは、照明だけでは室内が暗くてブラインドはいつも上げたままで、付けている意味がない場所もありました。中には、取り付けて間もない新品同様のブラインドもあったのですが、思い切ってアカリナに交換しました。

Q:アカリナCを採用するに至った理由と、アカリナCに期待したことをお聞かせください。

松原様:きっかけは事務所の改装でした。内装を一新するタイミングで、「この際、ブラインドも一緒に替えよう」という話になったんです。それまで使っていたブラインドは黄ばみがひどく、この写真を見ていただくと分かると思うのですが(※PCで事務所の写真を表示)、朝9時台にもかかわらず部屋がとても暗いんです。

さらに、はねが折れていたり、曲がってしまっているところも多数ありました。意外とブラインドの使い方をよく知らない人が多いんですよね。はねの角度の調整や開け閉めの操作が分からず、無理に動かして破損するケースもありました。その結果、事務室はいつも暗く、窓のある会議室でお客様をお迎えする際は、見た目の悪さが気になるような状況になっていました。

それと、会社として省エネの施策も出尽くした感があって、「これ以上何ができるだろう」と悩んでいた時期でもありました。

新家:それは非常によく聞くお話です。「省エネのアイデアが出尽くしてしまった」という声は、実際に多くのお客様から伺います。

御社の照明はLEDですし、空調設備も最新のものに入れ替えられていますし、お昼休憩中は照明を消灯されていますよね。

松原様:そうなんです。省エネに関しては、これ以上のアイデアが思いつかない状況でした。そこで、まず2階の事務室と、この隣の部屋をアカリナに替えてみたんです。

すると、アカリナを設置した部屋とそうでない部屋の差があまりに大きくて、「これはもう他の部屋も替えるしかないな」となりまして、追加で発注させていただきました。

新家:そうでしたね。そんなに明るくなりましたか?

松原様:はい。明らかに室内が明るくなりました。まず南面と東面を替えて、そのあと北面と夕方強い光が差し込んでくる西面の小窓にも追加で導入しました。結果的に、すべての窓をアカリナで統一する形になりました。

新家:ありがとうございました。アカリナを設置して初めての夏を迎えられますが、これからは暑さ対策に貢献できると思います。

松原様:今のところ事務所内はすごく快適に過ごせています。以前は、南向きの窓際に座っていた管理職から「背中がめちゃくちゃ暑い」と言われていたんです。でも、今は「そういえば、全然暑くないね」と言われます。

新家:そうなんです。皆さん「そういえば」って感じなんですよね。ブラインドのおかげだと明確に意識していなくても、アカリナを使っていただいているお客様に感想をお聞きすると、「そういえば最近、暑くないね」といった反応をされることが多いです。

松原様:弊社もそんな感じです。いつの間にか快適になっていました。それともうひとつ、エントランスの歴史コーナー(社歴展示スペース)の写真映えがものすごく良くなったんですよ。窓から変な色の光が入ってこないので、色合いがすごくクリアになりました。写真コーナーで役員が並んで写真を撮ることがあるんですが、その時も「すごく明るいね」と言いながら撮影しています。おそらく、社内で一番明るくなった場所なんじゃないかと思います。

新家:それは良かったです。おっしゃる通り、歴史コーナーの窓にはアカリナで最も明るくなるタイプのミルキー70を選定しています。ただし、アカリナには適材適所がありまして、事務室にミルキー70を使ってしまうと席によっては眩しさを感じてしまいます。そのため、事務室はハイブリッド(上段はミルキー50、下段は遮熱性の高いリフレクト)を選定しました。このあたりの選定は、実際の使い方や採光のバランスを見て、私の方で調整させていただいています。

松原様:はねの選定もですが、ブラインドがすべてピッタリ納まっているのがすごいと思いました。

新家:ありがとうございます。実は1cmでも寸法を間違えたら納まらないということも起こります。かといって、怖がって余裕をもたせて作ると隙間ができてしまう。
そうなると、遮熱や採光といったアカリナ本来の性能が十分に発揮されなくなってしまうんです。なので、実測するときはいつもプレッシャーがかかっています。

松原様:おそらく皆さん何も気にせず当たり前のように使っていると思いますが、隙間なくピタッとブラインドが並んでいるのって、実は結構すごいことだと思います。

新家:ありがとうございます。そこはもう、私の腕ですね(笑)

Q:アカリナCの導入前と導入後で違いはありましたか?

松原様:導入後の今年3月6日に東面の窓をサーモカメラで撮影してみましたが、アカリナは以前使っていたブラインドと比較して、明らかに太陽光の熱をカットしていました。

新家:アカリナは遮熱性能が高いですが、冬場に関しては断熱性能が高いと言った方が的確かもしれません。
夜間は暖房を切っていますし太陽光も入らないので、窓から熱が逃げて室温が低下します。アカリナは一般的な金属ブラインドに比べて熱の流出を抑える効果があり、断熱材のような役割を果たします。

また、断熱性能の高い建物の場合、冬場も窓際が暑くて困っているというケースが結構あります。これは、一般的な金属製ブラインドが太陽光で熱を持ち、その熱が輻射として室内に放出されるためです。

結果として、部屋の奥にいる人は「寒いから暖房をつけたい」、窓際の人は「暑いから冷房をつけたい」といった状況を生み出します。アカリナは窓際と室内奥の温度差を小さくして空間全体を快適に保つ効果があります。

松原様:そう考えると、うちの管理職は今まで随分過酷な場所に座っていたんですね。夏場の温度はまだ計測していないですが、アカリナを付けてからは暑いという声を聞かなくなりました。役所などでは「冷房の設定温度は28℃」といったルールがありますが、弊社にはそういったルールはなく“働いている人が快適と感じる温度にする”というスタンスです。実際、去年までは「暑いね」と言って23~24℃くらいまで冷房を下げていた場所もありました。
でも今年は、設定温度が25℃のまま誰も下げていません。去年より気温は高いはずなので、明らかにアカリナの効果だと感じています。

新家:そうなんですね。嬉しいお話が聞けました。

Q:環境配慮の観点で、今後の取り組みなどございましたらお聞かせください。

松原様:大きなテーマとしては、再生可能エネルギーの自給率をさらに高めていくことです。現在も、工場や事務所のほとんどの屋根に太陽光パネルを設置していますが、今後はより軽量なパネルの導入も検討しており、さらに設置面積を拡大したいと考えています。

そして、2035年のカーボンニュートラル達成という目標に向けては、電力だけでなくガスのカーボンニュートラル化も検討しています。ただ、ガスについては電力に比べてハードルが非常に高いのが現実です。たとえば、天然ガスの水素化や、工程の省エネ化・電化によるガス使用量の削減、あるいはカーボンクレジットの活用といった手段がありますが、いずれも簡単には実現できない課題です。

また、積極的に参加している自然共生活動は、すぐに数値として成果が見えるわけではありませんが、社会全体として長期的に取り組むべき重要なテーマだと考えています。

新家:本日はお忙しい中、長時間にわたりインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

あとがき

今回の取材を通じて印象的だったのは、企業活動にとどまらず、地域に根ざした取り組みを通じて地域社会とのつながりを大切にされている姿勢でした。また、従業員の働きやすさや福利厚生の充実にも力を注がれており、「人を大切にする企業」であることを随所に感じました。
2月という寒い時期にご導入いただいたこともあり、夏本番を迎えた今、「そういえば窓際が暑くない」という変化を実感されているとのことでした。以前は当たり前だった窓際の暑さが、いつの間にか感じられなくなっていたという事実は、普段あまり注目されることのないブラインドが、本来の役割である「窓の有効活用」をしっかりと果たせている証だといえます。その変化を実感いただけたことに、担当者としても大変うれしく感じています。

あかりカンパニー 新家

※採光ブラインド アカリナは、製品の仕様・保証内容やサービスの違いで法人用と個人用がございます。法人用のアカリナは、AKARINA contract(アカリナ コントラクト)です。